Vol.237 マリンタワーと氷川丸 45年間の幕が下りる時 〜 横浜港

横浜港の前の山下公園をはさんで、街のシンボルともいえるマリンタワー氷川丸があります。長い間親しまれてきて45年(1961年〜)…港周辺を一望できる最高のビュースポットとして、憩いの場として活躍してきましたが、今年の12月25日に双方の営業を終了することになりました。マリンタワーは高さ106m、灯台を意識したデザインで一応その機能も併せ持つことから、ギネスブックには最も高い灯台として登録されているそうです。

私にとって横浜という場所は、海あり美術館ありアートスペースやJAZZがあり、そして修復された赤レンガ倉庫や様々な文化活動の拠点にもなっていることから若い時分から注目し、東京に住みながらも何度も訪れている愛着ある場所です。今でこそ街をあげての都市整備や、企業や多くの団体などの誘致も活発になり文化の発信地として益々発展しつつある場所ですが、数十年前の当時は中華街と港のみえる丘公園、そして山下公園マリンタワーが点在しているばかり…。それでも、写真を撮るものには魅力的に見えた朽ち果てていく赤レンガ倉庫周辺や、古い建物が多い街並みが好きでよく遊びに行ったのでした。

今では交通網も整備され、港のすぐ前の海沿いにみなとみらいまでの遊歩道がつながりとても便利になりましたね。中華街〜横浜港(山下公園)〜赤レンガ倉庫〜みなとみらいの道は、私にはちょっとしたウォーキングコースにもなっています。

県庁周辺の建物は歴史あるものも多く、建てなおされる際もそれらの一部を生かしたり保存されるなど、街の景観が損なわれないような進化をしているように感じられます。そんな街のシンボルが営業終了というと、少し寂しいものもありますが、その存在が全くなくなってしまうようではないようですね。

氷川丸は、係留された船舶としては初めて横浜市指定有形文化財にも指定されていることもあるのでしょうか? 2009年の開港150周年に向けてリニューアル予定ということです。いろいろな芸術シーンや音楽の発信地としても活発な場所になりつつある横浜の港周辺、今後の展開が楽しみです。

そして、氷川丸では回顧録展が、就航当時は一等船客しか入室を許されなかった一等ダイニングサロンにて行われています。内装などアール・デコ装飾の美しい部屋は、今ではとても貴重だと思いますので多くの人に見てもらいたいものです。こちらも12月25日まで開催ということです。横浜には同じ港でも異国情緒が漂っているのでした。

氷川丸とマリンタワー

氷川丸とマリンタワー
氷川丸とマリンタワー
氷川丸とマリンタワー

→写真はフォトログに掲載(The photograph is published in the gallery)