Vol.235 小高い山の上から秋の景色を楽しむ 〜 大室山

以前訪れた伊東の老舗旅館まで義父母の送迎ついでに、大室山方面まで足を伸ばしてみました。平日ということもあり人出も少なくちょっとした散歩日和です。大室山には、ススキの穂が太陽の光に輝き一面に広がっていました。それを見て思わず観光登山用のリフトに乗ってしまった一行…この山のまわりは車で通ることはよくありますが、上からの景色を見るのは初めてです。90歳過ぎの義父でもリフトに乗れば山頂にいけるのはうれしい限りです。

リフトの向こう側からは、小中学生と思われる子供たちがすれ違う人に「こんにちは」と元気よく挨拶している姿も多く見られました。高いところからの景色は人に開放感を与えるのでしょうか?標高数百メートルとはいえ小高い山の上からの雄大な景色を見るために、次々とリフトに乗り込んでいる人たち…心なしか下界に下りるときはちょっとリラックスした気分になれるものです。また遠くの景色を見るということは、目のためにもとてもやさしいことかもしれません。

標高 500m、噴火口直径 300m、噴火口円周 1000m、噴火口のまわりはぐるりと遊歩道になっていて、ちょうど1kmの散策ができます。きれいなお椀を伏せたような形のうえには、見事に丸いクレータ状の大きなくぼみがあり、まさに火口という感じでした。春には山焼きが行われ、夏はこの場所からの花火鑑賞、お正月には初日の出を見ることも…また火口跡の中ではライブなどのイベントも催されているようです。とても大きなくぼみなのに、よく水が溜まって湖にならないものだと単純に関心するばかりですが、このような自然な地形をうまく利用した試みに、たくさんの人の知恵や意識がかかわっていることを感じたひとときでした。

大室山登山リフト

大室山
大室山

→写真はフォトログに掲載