Vol.217 シーカヤックでを海上散策 〜 インナーハーバーにて

カヤックの操作の練習と体力チェック?を兼ねて、横浜のインナーハーバーの中をシーカヤック海上散策をする。こういうものは、ひととおりの操作方法を覚えたら、後は何回か繰り返し体感して動きや感をつかむのが一番だよね…と思っているうちに、前回から奥利根あたりにもまだ行けないままにもう1ヶ月以上の時があっという間に経ってしまった。
今日はインストラクターの人たちと数名で日本丸メモリアルパークの近くから出発し、赤レンガ倉庫の前を横切り大さん橋国際客船ターミナルの手前まで行くことになった。時間にすると約2時間ばかりの航程だ。途中「これが泳ぎであったり徒歩となるとかなりの距離になるだろうな」などとぼんやりと考えながら進んだ。ほんの数時間だけど、普段PCの前でのデスクワークが多い私にはサイクリング同様ちょうどよい運動だ。今度は前回よりも力が抜け、風やカヤックの向きに合わせた力の入れ具合がわかってくる。ただ腕の力だけでなく体のバネや風の力をうまく利用して操作できるようになってくるとおもしろい。
この辺りは、20数年前にまだ赤レンガ倉庫が廃墟のような時期、仲間たちとよく遊びに来た場所でもある。撮影にもよく使われていた所で、私たちは写真を撮ったりするのが目的のため、当時は古びた感じや異国情緒が少し垣間見える建物、光と影の表情の移り変わりがおもしろいこの場所が好きだったのだ。
水上からの移動だと観光客など人も周りにいないせいか、当時のそんな情景が蘇ってくるのが不思議だ。たくさんの人がいる地上を歩くのとは別の場所のような感覚に陥るのだ。いろいろと考えながらカヤックで漂っていると…船体の一部が古くなった漁船らしきもの、近くでは見たこともない太い鎖や船の装具たち、船出前の屋形船や跳ね回る魚たち、水面に映る船の影など今まで気づかなかったものたちがたくさん見えてきた。水上から見えるレンガ倉庫…反対側の古い庁舎の造りとその背景とのコントラストなどなど、おもしろくて心奪われるものがたくさんになってきたところで、水上なのでカメラを持っていないことに気がついた。空の色もいい、風もそこそこでカヤックからでもローアングルの広角でたくさん切りとれただろう。まぁ後悔しても仕方ないので自分の心の中に留めておくことにしたけど、見慣れた風景が心の中で変化した瞬間は心地よい感覚だった。
帰路は、ゆったりと漂うように反対側からの景色を楽しむ。カヤックは自分ひとりの思うままの方向に漕ぎ出していけるところがよい。数人で船にのっている場合は、そうもいかないだろう。また、カヤックなどは小さな乗り物だけに、エンジンやモーターで動く乗り物も航行する海上での走行は注意が必要になる。今度は感覚的もに忘れないうちに、再び海の上かきれいな湖上にでも出かけたいと思った。もちろんカメラ持参でね…。

赤レンガ倉庫
赤レンガ倉庫

→写真はフォトログに掲載(The photograph is published in the gallery)