Vol.134 ブエノスアイレス 〜 森山大道写真展

Vol.134 ブエノスアイレス 〜 森山大道

新宿のエプサイト森山大道氏の「ブエノスアイレス」が開催されている。
会場では取材中の森山大道氏を記録したムービーが流れていて、それも後々ゆっくりと見る機会がほしいと思った。作品はエプソンのインクジェットプリンタでプリントアウト。同じく経師紙上に印刷されたものを壁紙にし、その上にレイアウトされていてイメージと作品共にそれぞれが生かされている展示だった。作品の下になっているけど、彼の愛するブエノスアイレスの街並みが再現されている。
●森山大道「ブエノスアイレス」
旧き佳き時代の面影と、現代の新しい貌を交差させた都ブエノスアイレス。賑やかな大通りに、石畳のつづく小径(カミニート)に、夜の街灯りの中に、そしてラプラタの河岸に。沢山の犬がうろつき、キュートな娘たちが往き交い、アサードの香ばしい肉の匂いがただよって、どこか哀感を帯びたタンゴの旋律が流れてくる。ぼくにとって、ブエノスアイレスは、長年恋い憧がれる<心の内なる街>だった。そして、初めて出会って見て撮ったその街は、かぎりなくセクシーな魅力に包まれた、懐かしいたたずまいであった。
写真集 DAIDO MORIYAMA 「Buenos Aires」
森山大道氏が最も気になっていた都市、それが「ブエノスアイレス」。ヨーロッパの面影を残す市街を「光」とすればその背景には「影」としての混沌とした町並みが拡がる大都市を題材に、今MORIYAMAの強烈なインパクトを感じさせる写真集です。十数年撮っていないカラー写真を掲載した、ファン待望の魅力ある一冊。

→写真はフォトログに掲載