Vol.91 空中の詩人たち再来〜地球が夢を見るとき…

Vol.91 空中の吟遊詩人たち〜地球が夢

地上数メートルの高さの棒の上で、パフォーマンスを繰り広げるオーストラリアのパフォーマンス・カンパニー「Strange Fruits (ストレンジ・フルーツ) 」が、今年も六本木にやってきた。幻想的な空中ダンスを初めて見たのは、昨年の秋のこと。今回は、六本木ヒルズアリーナで昼と夜の公演が今日から3日間行われる。
初日の今日は、朝から小雨が降っていたので中止かと思っていたけれど、予定どおりに公演が行われた。紅葉を見に行くほど時間はまだないけど、これなら仕事の帰りがけにちょっと立ち寄ることができる。
「地球が夢を見るとき…」、光とダンスによって空中で繰り広げられる夢のような世界。夜の部は「The Spheres / スフィア」〜 地球上における自然の中での生命の誕生〜実在する人間同士の関係を描いているという。子供、邪悪なクィーン、眠れる男、道化師、お姫様、狩人、愛する人…7つのキャラクターが物語を演じる。公演の前からアリーナには、大きなミラーボールの光が飛び交い、前のビルにまで白い輪が投影され光の流れができていた。音の効果も場を盛り立てている。直前まで小雨が続いていたのと週末の早い時間なので、それほど混んでいることもなくゆっくりと座って見ながら写真を撮ることができた。
闇の中、空中に白く丸いボールが形づくられ、そこから白い衣装のそれぞれの影が浮かびあがる。そして、色とりどりのライトに映しだされるシルエットと物語はとても幻想的だ。ちょうど後ろには、けやき坂のクリスマスイルミネーションが重なって見えることもあり、現実と幻想の不思議な対比の舞台ができあがった。45分間のパフォーマンスだったけど、色とりどりのライティングや光の強さ、動くシルエット…写真を撮るには充分に楽しい対象たちであった。そして上を見上げる開放感は、いつもながらなんともいえず気分がよいものだ。


空中の詩人たち再来〜地球が夢を見るとき…空中の詩人たち再来〜地球が夢を見るとき…

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