Vol.86 GINZA PHOTO STREAT (HOUSE OF SHISEIDO)

GINZA PHOTO STREAT

今日は、ギンザ・グラフィック・ギャラリー杉浦康平氏の「疾風迅雷」という雑誌のデザイン展を見てからハウス オブ シセイドウに行く。ディスプレイのウィンドウの中は紅葉色で彩られていてとてもきれいだ。ここだけでなく銀座の街中もなんとなく秋から冬模様に変化しているようだ。
今回の展示は「GINZA PHOTO STREAT」。1930年代の銀座と2004年の銀座、それぞれの時代の銀座の街の風景。古い写真の中で一番印象に残ったのは、千疋屋の前に虚無僧が立っている一枚。昔のものとはいえちょっと違和感を感じた。街には日本髪を結っている着物姿の人もいるのだけど、カンカン帽をかぶった人やシトロエンさえ通りに止まっている時代だ。なんだか虚無僧だけがタイムスリップしてきたみたいで不思議だった。銀座の風景は変化し続けているけど、その存在感は昔のままのような気がする。
そして以前から気になっていた「岡本太郎の世界」「アジアの創造力」などの本とワードフライデイの講演録でもある「WORD」をゆっくりと読む。この「ワード文化大事典」は既に3冊にまとめられ、あらゆるジャンルに関する話題をいろいろな人が語ったものなので、かなりおもしろい。
また岡本太郎氏とピカソとの関連や、数々の作品について知りたいことがあったのでそれらを解決。写真集の中に彼のアトリエで見た手の形の椅子を発見したが、母の慰霊のためにも使われていたことを知って、生活の中すべてに芸術が存在していたのだなぁと思う。「グラスの中に顔があってもいいじゃないか」のセリフはCMで有名だったけど、日用品としてのアートもいろいろと再発見した。
ここには、アジアの美術についての資料も多くあり、まとめて調べられるので街中の読書スペースとしてよく活用するようになった。まだまだ読みたい本がたくさんあり、今日も時があっという間に過ぎていく。

→写真はフォトログに掲載