Vol.77 ウィリアム・クライン「PARIS+KLEIN」展

ウィリアム・クライン「PARIS+KLEIN」�


1928年、ニューヨーク生まれで76歳の現在も活動を続けているウィリアム・クライン東京都写真美術館で開催されている都市シリーズ最新作「PARIS+KLEIN」展は、パリのヨーロッパ写真美術館での同展の日本唯一の巡回展で75点の写真が展示されていた。また同時に未発表の映画作品も上映される貴重な機会だ。
お気に入りは…
カーニバルで写された写真。ブレを上手く取り入れ独特の動きを表現した「ブラジル人ダンサー」と「ピッグヘッド」 色もとてもきれいだ。
それとは対照的なモノクロの写真「マリア・ルイーザとナポレオン」最初はこの写真を凝視してしまった。あまりに顔立ちの違う人たちと衣装の時代の違い…よく考えてみればわかることなのだが蝋人形館での撮影ということで納得。それにしても全く不自然ではないのだ。「オペラ座前の真っ白な顔とイザベラ」も不思議なイメージだった。
その他の作品もすべていろいろな立場でのそれぞれの表情が…こんなにも人の力強い表情を自然に捉えた展示は初めて見たような気がする。写真の中からささやく声やまわりの音さえ聴こえてくるようだ。
今日は展示だけにして、その後階下の「シャンブルクレール(明るい部屋)」でいつも愛読している「Luca」を少しの間読み流しながら休憩タイム。名前の通りこのお店は明るい窓辺にそって長いテーブルが配置されていて、ちょっとした読書スペースとしては平日のこの時間は最高なのだ。そればかりか今日は最新の「ku:nel」も置いてあるではないか…同じフロアでは坂田栄一郎氏の「PIERCING THE SKY 天を射る」も催されている…いくら時間があっても足りない感じだな〜^^;
このような展覧会は平日のこんな中途半端な時間がおすすめだ。こうしてひとときのアートな自由時間が終わり、また仕事の続きと渋谷に向ったのであった…。

→写真はフォトログに掲載