Vol.71 記憶に残る旅…9.11

記憶に残る旅…9.11

紅葉にはまだ早いけど、夏の暑さもやわらぎ秋の気配がしてきたので週末を利用して東北自動車道を走り鬼怒川方面から日光を訪れた。普段の生活では、中々全員の予定が合わないけど久しぶりの家族旅行。旅先では、水の流れの音を聴き、木々の香りを感じながら、たくさん歩いていろいろなものを見た。そして夜は温泉とジャグジーに入りこれまでの疲れをいっきに解消…。
それでも宿で読んだニュースで今日は9月11日だということに気がついた…。NYで同時多発テロが起きた日だ。生活の中では、日にちや曜日をあまり意識することがないせいか、今日がこの日だなんて考えもせずに旅をしていた。ついさっきまでNYの街のミニチュア版などの写真を撮り「ここに飛行機が…」という話さえしていたのだ。なんという偶然…というか記憶とはなんと儚いものだと思った。(旅とは一種の非日常空間。新聞やニュースも見ていなければ、写真に気を取られていたとはいえ帰るまで気づかなかったかもしれないなんて…)
あの事件の当事者などでないと、3年という月日がこんなにも軽くなってしまうのかと自分でも驚いた。過去のどんな事もそうだけど、それらを伝える努力をしている人が多くいる。戦争から原爆の悲劇に始まり、記憶として残すために後世に伝えなければだんだん薄れてしまうのだ。そして多くの人の努力により、その伝承さえもそれなりに歴史を作ってきた。今日の出来事は、もしかしたら偶然という形での警告なのかもしれない…とも考えた。こうして、私のこの日の印象はずっと記憶に残るだろう。

→写真はフォトログに掲載