Vol.200 絵と言葉のセンチメンタル 〜 山名文夫と熊田精華展

目黒美術館にて


仕事の合間に近くの目黒区美術館に立ち寄った。資生堂の企業イメージを生み出したグラフィックデザイナーとしても知られている山名文夫と、その無二の親友でもある詩人-熊田精華の書簡など数々が展示されていた。今回の展示ては詩人としての山名氏に注目し当時の交流などを通してその心情をうかがい知ることができる。
一昨年「もうひとりの山名文夫」という銀座のHOUSE OF SHISEIDOで開催された企画展を見に行ったが、こんなに近くの美術館で画家としての山名氏の油彩の作品を見ることができるとは思わなかった。「私達がリーザと呼んでいた薔薇の女」「金髪の女性」「赤縞の服」「カップと本」など1920年代の作品。資生堂資料館所蔵のコレクションも多々あり、独特の線画や原画も展示されていた。熊田精華の資料や作品も多く、書簡のきれいな連綿は縦書きの美しさを思い出させてくれたような気がする。