Vol.245 紅葉の下で温泉を楽しむ 〜 奥湯河原にて

Angie2006-12-17

街中ではイルミネーションが輝き、松飾さえちらほらと見える時期になりました。こんなクリスマス〜年末の時期ですが、先週末に行った旅先では紅葉の下で温泉に入ることに…。

湘南の家からは、今まであまりに近くて立ち寄ることもなかったのですがちょっとした所用で湯河原に行きました。12月中旬のこんな時期に紅葉を見ることができるとはびっくりです。それも赤や黄色をちりばめた景色の中、露天の温泉に入ることができるなんて…。今年は気候が暖かいせいか、各地で紅葉が遅れ気味のようでしたね。例年訪れる河口湖にも訪れる機会がないまま、もうその季節は終わったものとばかりだと思っていたのですが、見頃は過ぎたとはいえラッキーでした。

湯河原は千歳川と藤木川という川の両岸に並んだ古くからある温泉街で、川のせせらぎ沿いにある閑静で風情の建物などが残っています。夏目漱石の小説の一部には、この街が舞台となるシーンなどもあり多くの文豪や画家たちが執筆や療養で訪れたことでも歴史ある場所です。

緑あふれる万葉公園の川沿いの小路には赤や黄色い葉が濡れ落ち、滝の流れ落ちる音や緑の木々とマイナスイオン効果たっぷりでした。国木田独歩の碑や万葉集にある歌を詠った歌碑など歴史を感じさせる趣が広がっていながらも、最近は足湯の施設や立ち寄り湯などもでき、あまり観光地化されすぎてもいない場所なので、ゆったりとひと休みという感じでした。(紅葉に年末近くだということも忘れてしまったというほうがぴったりです)

万葉公園にて

万葉公園にて

奥湯河原へ行くと、途中渓流釣りができるような川沿いに古くからある老舗旅館などが建っています。旅の途中下車で宿泊したのですが、同じ神奈川県の中でも、自然の中で風情の残っている場所があるのだなと、ちょうど東京の奥多摩などの地域を思い出しました。宿の人にどこから来たのかと問われて、しばし答える思考が止まってしまったほどです。

露天風呂の中で滝を見ながらの半身浴…ふと上を見上げると紅葉した木々がうっすらと光に照らされ、あたりには滝の流れ落ちる水の音だけが響きます。熱いお湯が苦手なのでジャグジーもよいのだけれど、こんな自然の中で涼風に吹かれながら浸かる湯もとても不思議な気分でよいものです。

紅葉も終わりの時期を迎え、年が明けると今度は梅の花が咲く季節になります。幕山公園の斜面は4,000本以上の紅梅・白梅で「梅のじゅうたん」ができるほど花が咲き乱れ、梅の香りに包まれるそうです。ハイキングコースなどもあるようなので、昔から名湯といわれたこの温泉には機会があったら再び訪れてみたいと思っています。

湯河原温泉観光協会
湯河原の歩き方

→写真はフォトログに掲載(The photograph is published in the gallery)