Vol.121 初めて浅草の雷門へ行く 〜 浅草寺から隅田川(吾妻橋)

Vol.121 初めて浅草の雷門へ行く 〜 浅

黄金期のKing Crimsonのメンバーであった、ヴァイオリニストのDavid Crossがバンドを率いてアサヒ・アートスクエアアサヒスーパードライホール)にやってくる。
今日はその公演の前に、会場がある浅草駅からすぐ右手にある雷門に立ち寄ってみることにした。こんな機会でもないかぎり、東京に住んでいるとあえて観光名所などに行くことはないだろう。(東京タワーに初めて行ったのもごく最近のこと…)
浅草寺は都内では最古のお寺だそうで、坂東三十三カ所観音霊場の札所にもなっている。車で前を走り去ることはあるけど、本堂以外にも五重の塔があるなんて知らなかった。海外から訪れる人も多く特にアジアの人たちの声がたくさん聴こえてくる。お寺の前を走る人力車のお兄さんが声をかけてきたけど、もしかしたら、私たちも観光客に見えたのかしら?
雷門から宝蔵門へ仲見世を通り抜け、境内を歩いていると東京にいるとは思えない錯覚に陥る。土産物やの店先には観光地で見るようなものが並び、赤いお寺の風景もあまり都心にはないからだろう。毎年、年末には羽子板市でにぎわうそうだ。
お寺を出ると、ホールに向かう道にかかる赤い吾妻橋とアサヒのシンボルである炎のオブジェがほどよいコントラストで見えてくる。隅田川の風景は、いつも高速道路の上から通り過ぎる車窓から見えるだけなので、こんなに間近に見ることもめったにない。そして、橋を渡るときの風が心地よい季節になってきたのを感じた。水辺で遠景を見るというのは目にもよいことで、すっかり日常を忘れてリラックスする。
そして、さらにアサヒ本社上階にあるラウンジでコーヒーで一息…ちょうどタイミングよくオレンジの夕日が目の前にひろがり、ちょっと得した気分になった。22階ということもあり眼下に隅田川が広がり、遠景にはビルや建物がある東京の平凡な風景だけど、ここで夕日が沈む瞬間が見られるとはラッキーだ。平日なのでほとんど人がいないし、この後のライブを前に幸先がよい。夜はDavid Crossのヴァイオリンに酔いしれた。

→写真はフォトログに掲載